家族葬に参列していいのか|呼ばれていないとき、弔電と供花はどうするか

親しくしていた方が亡くなった。

でも、家族葬だと聞いている。

行っていいのか、行かないほうがいいのか。

この判断は、案外はっきりしています。

声をかけられていなければ、参列しません。

家族葬は、呼ぶ範囲を決めたうえで行う葬儀です。

声がかからなかったのは、忘れられたからではなく、そう決めたからです。

とはいえ、何もしないのが正しいわけでもありません。

この記事では、参列の可否の見分け方と、参列しない場合に何ができるかを整理します。

  • 参列していいかの見分け方
  • 呼ばれていないときにできること
  • 弔電を送る
  • 供花・供物を送る
  • 会社として対応を求められたとき
  • 後日の弔問
目次

参列していいかの見分け方

まず、判断の基準です。

声がかかったかどうか

判断はここだけです。

日時と場所を知らされたなら、参列してよいという意味です。

知らされていないなら、参列は控えます。

親しかった、お世話になった、という気持ちは関係ありません。

遺族が決めた範囲を尊重するのが、この葬儀の形だからです。

「行かないと失礼になるのでは」と心配される方がいますが、逆です。

呼ばれていないのに行くほうが、遺族の負担になります。

席や返礼品の数が変わり、応対する人手も要ります。

訃報の書き方で分かる

文面には、意図が表れています。

書かれていること意味
日時・場所が書かれている参列してよい
「家族葬にて執り行います」だけ参列は遠慮する
「近親者のみで」「近親者のみにて相済ませました」参列しない(済んでいる場合も)
「ご厚志は辞退申し上げます」香典・供花・弔電も送らない

日時と場所が書かれていない訃報は、来なくてよいという知らせです。

亡くなったことを伝えたいだけ、という場合もあります。

迷ったら聞く

判断がつかないときは、確認して構いません。

ただし、喪主に直接聞くのは避けたほうが親切です。

葬儀の準備で最も忙しい人だからです。

  • 共通の知人に聞く
  • 会社関係なら、総務や上司に確認する
  • 親族の誰かに聞く

「参列してもよいものか、伺ってもいいですか」

この聞き方であれば、断りやすくなります。

呼ばれていないときにできること

参列しないと決めたあとの話です。

何もしないのも選択

意外に思われるかもしれませんが、何も送らないという判断も失礼にはあたりません。

とくに「ご厚志は辞退申し上げます」とある場合、送らないことが意向に沿う行動です。

弔電も供花も、受け取れば遺族に対応が発生します。

置き場所を考え、礼を伝え、場合によっては返礼を用意する。

気持ちを表したいのはこちらの都合で、相手の負担になることがあります。

落ち着いてから手紙を出す、後日会ったときに一言伝える。

それで足ります。

送る前に確認すること

送ると決めた場合、先に確認してください。

  • 訃報に辞退の記載がないか
  • 式場が受け取りに対応しているか
  • 家族葬の会場は小さいことが多く、供花を置く場所がない場合がある

辞退の記載があれば、そこで打ち切ります。

記載がなければ、次から説明する形で送れます。

弔電を送る

いちばん負担をかけにくい方法です。

弔電が向いている理由

供花や香典と違い、弔電には返礼の慣習がありません。

受け取った遺族は、式で読み上げるか、あとで目を通すだけで済みます。

置き場所も要りません。

「何かしたいが、負担はかけたくない」という場面に合っています。

送り方と宛先

電話やインターネットから申し込みます。

項目内容
宛先喪主の氏名(故人ではない)
届け先葬儀を行う式場
到着通夜の開式前までが目安
敬称喪主から見た続柄で書く(ご尊父様、ご母堂様など)

故人宛てにしないでください。

受け取るのは遺族です。

喪主の名前が分からない場合は「◯◯家 ご遺族様」でも届きます。

式場に送るときは、斎場名・住所・葬儀の日時を伝えます。

文面の作り方

長い必要はありません。

そのまま使える形で挙げます。

ご尊父様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。

ご生前のご厚情に深く感謝いたしますとともに、安らかなご永眠をお祈りいたします。

もう少し短くても構いません。

このたびのご訃報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。

遠方より、ご冥福をお祈りいたします。

忌み言葉は避けるとされています。

重ね言葉(たびたび、くれぐれも、ますます)と、直接的な表現(死ぬ、生きていたころ)です。

とはいえ、定型文を選べば自然に避けられます。

供花・供物を送る

こちらは、確認がより必要です。

先に葬儀社へ確認する

供花は、勝手に手配すると迷惑になることがあります。

理由は3つです。

  • 式場が小さく、置く場所がない
  • 祭壇の花と種類や色が合わない
  • 会場ごとに、出入りの花屋が決まっていることがある

まず葬儀を行う式場に電話して、受け付けているかを聞いてください。

受け付けている場合、その式場が扱っている花屋を教えてもらえます。

そこから手配すると、祭壇と揃った形で並びます。

名義と相場

札に出す名前を決めておきます。

  • 個人:フルネーム
  • 連名:「◯◯一同」とまとめることが多い
  • 会社:正式な会社名と代表者名

親族から出す場合、他の親族と足並みを揃えてください。

ひとりだけ出す、あるいはひとりだけ出さないという形になると、あとで気を遣わせます。

「兄弟一同」のようにまとめると、その心配がなくなります。

金額は1基あたり1万5千円から2万円程度が目安とされますが、式場や地域で変わります。

会社として対応を求められたとき

社員の親族が亡くなった、という連絡を受ける立場の方へ。

まず本人の意向を確認する

社員から「家族葬で行います」と伝えられた場合。

その一言だけでは、香典や弔電まで辞退しているかは分かりません。

参列の辞退と、厚志の辞退は別の話だからです。

確認するのは、この3点です。

  • 参列を希望されるか
  • 香典を受け取られるか
  • 弔電・供花を送ってよいか

本人に直接聞いて構いません。

気を回して「聞かないほうがいいだろう」と判断すると、かえって食い違いが起きます。

会社としての判断を先に決めておく

会社によっては、慶弔規程で扱いが決まっています。

  • 慶弔見舞金の支給
  • 会社名義の弔電・供花
  • 上司や同僚が参列するかどうか

規程で決まっているものは、辞退されても支給されることがあります。

会社名義の香典は福利厚生費として支給されるもので、香典返しは不要とされています。

社員側から見た会社への伝え方は、家族葬を会社にどう伝えるかにまとめました。

後日の弔問

葬儀が終わってから伺う形です。

いつ伺うか

葬儀の直後は避けてください。

遺族は、片付けと各種手続きに追われています。

目安は、葬儀から1週間以上たってから、四十九日までの間です。

そして、必ず事前に連絡を入れます。

「お線香をあげに伺いたいのですが、ご都合はいかがでしょうか」

約束なしで訪ねるのは避けてください。

家族葬を選んだ方は、静かに過ごしたいと考えている場合があります。

伺うときの作法

服装は喪服ではなく、地味な平服にします。

喪服で行くと、かえって仰々しくなります。

長居はしません。

30分程度で切り上げるのが目安です。

香典を持参する場合も、辞退されていないか先に確認してください。

お供えとしては、日持ちのする菓子や、線香が選ばれます。

故人の思い出話をひとつ伝えて帰る。

それが、いちばん喜ばれることが多いように思います。

家族葬への参列についてよくある質問

訃報は届きましたが、日時が書かれていません

参列を遠慮してほしいという意味です。

亡くなったことを知らせるための連絡なので、参列はせず、後日あらためて弔意を伝えてください。

参列を断られました。失礼なことをしたのでしょうか

していません。

家族葬は最初から範囲を決めて行うもので、断りは個人に向けたものではありません。

気持ちを伝えたい場合は、後日の弔問や手紙という形があります。

香典だけ渡したいのですが

辞退の記載がなければ可能です。

現金書留で郵送するか、後日の弔問時に持参します。

詳しくは家族葬の香典はどうする?をご覧ください。

弔電と供花、どちらか一方でいいですか

一方で構いません。

負担をかけにくいのは弔電です。供花は置き場所の問題があるため、式場への確認が必要になります。

葬儀が終わってから訃報を知りました

後日の弔問か、手紙を送る方法があります。

「知らせが届かなかった」ことを責める言い方は避けてください。

家族葬では、あえて知らせないという判断がされていることがあります。

まとめ

参列するかどうかは、はっきり決められます。

  • 声がかかっていなければ参列しない
  • 訃報に日時と場所が書かれているかで判断できる
  • 迷ったら喪主ではなく、共通の知人や親族に聞く
  • 何も送らないという判断も失礼ではない
  • 「ご厚志辞退」とあれば、香典も弔電も供花も送らない
  • 送るなら弔電がいちばん負担をかけにくい(返礼の慣習がない)
  • 弔電の宛先は喪主。故人宛てにしない
  • 供花は先に式場へ確認。置き場所がないことがある
  • 後日の弔問は1週間以上たってから、必ず事前連絡
  • 会社の立場なら、参列・香典・弔電の3点を本人に確認する

今日できることをひとつ挙げるなら、届いた訃報をもう一度読んで、日時と場所の記載があるか確かめることです。

そこに答えが書かれています。

自分が施主の立場で、誰を呼ぶか迷っている場合は家族葬はどこまで呼ぶ?をご覧ください。

服装で迷っている場合は家族葬の服装にまとめました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

終活むすこのアバター 終活むすこ 親の終活に奮闘する40代後半

「おや終活」運営者。40代後半の会社員。親の終活が「ひとごと」でなくなった世代として、墓じまい・遺品整理・実家じまいについて、自分で調べて動いた記録を発信しています。相続や税金など専門判断が必要なことは扱わず、専門家への相談をご案内する方針です。

コメント

コメントする

CAPTCHA

目次