「終活はやったほうがいい」とは聞くけれど、いざとなると何から手をつけたらいいのか、さっぱり分からない。
そんなふうに、入口で立ち止まってしまう方は多いと思います。
先にお伝えしたいのは、終活のやることリストに「この順番でやらなきゃダメ」という決まりはない、ということです。
まずは全体像をつかんで、自分や親に関係の深いところから、ひとつずつ手をつけていけば大丈夫ですよ。
この記事では、終活でやることを一覧にまとめて、何から始めればいいのかを整理しました。
書いている私自身、40代後半で、親の終活に向き合いはじめた当事者です。
親にどう話を切り出せばいいのか、その手前でずいぶん悩みました。
そのあたりの実感も交えながら、お話ししていきますね。
- 終活でやることの全体像
- 何歳から・何から始めればいいか
- 親の終活を切り出すコツ
- 無理なく続けるための進め方
終活とは?まず全体像を知ろう

終活とは、人生の後半から終わりに向けて、身のまわりのものやお金、医療、お墓などについて、自分の希望を整理して準備しておくことです。
「人生の終わりのための活動」を縮めた言葉で、2010年ごろから、だんだん耳にするようになりました。
ここで大事にしたいのは、終活は「死ぬための準備」ではない、ということです。
むしろ、残りの時間を安心して過ごすための、前向きな準備なんですよね。
ものやお金を整理しておくと、不思議と頭の中まですっきりしてきます。
自分の希望を家族に伝えておけば、もしものときに家族が迷わずにすみます。
終活は、もう特別なことではなくなってきました。
ハルメクの2025年の調査では、50〜79歳のうち、44.0%の人がすでに終活を始めていました。
しかも、終活を始めた人のほうが、そうでない人より幸福度や生活満足度が高い、という結果も出ています。
終活を何から始めるか、と身構えるより、できるところから、ぼちぼち始めてみるくらいで十分だと思います。
終活は何歳から?いつ始めるのがいい?
終活を始める年齢に、はっきりした決まりはありません。
「思い立ったとき」が、その人にとっての始めどきです。
とはいえ「みんな、いつ頃からやっているの?」は気になりますよね。
目安として、次の2つの視点から整理しておきます。
「何歳から」という決まりはない
年齢で線を引く必要はありませんが、実際には60代から始める人が多い、という調査が目立ちます。
定年で時間ができて、体力もまだ残っている頃だからだと思います。
一方で、40代・50代のうちから、少しずつ始める人も増えてきました。
この世代なら、ものを減らす生前整理や、スマホ・パソコンの整理あたりから入るのがおすすめです。
早く動き出すほど、あわてずに、自分のペースで進められます。
親の終活は「元気なうち」が始めどき
親の終活について言えば、親が元気で、一緒に話せるうちが始めどきです。
体調を崩してからでは、本人の希望を聞くのが、ぐっと難しくなってしまいます。
お墓や介護の希望、お金のありか、大事な連絡先。こうしたことは、元気なうちに聞いておくと、いざというときに家族が本当に助かります。
「まだ早いかな」と感じる今こそ、ちょうどいいのかもしれません。
【一覧】終活でやることチェックリスト
終活でやることを、大きく8つにまとめました。
まずは全体像として、ざっと眺めてみてください。
全部を一度にやる必要はありません。
| やること | 内容 | こんな人から優先 |
|---|---|---|
| エンディングノート | 希望や情報を書き出す | まず何かしたい人 |
| 生前整理・断捨離 | 持ち物を減らし整える | 物が多いと感じる人 |
| 実家の片付け | 実家の物・空き家対策 | 実家が気になる人 |
| お墓の準備 | 墓じまい・永代供養など | お墓の管理が不安な人 |
| 葬儀の希望 | 葬儀の形や規模を決める | 家族に負担をかけたくない人 |
| 遺品・不用品の整理 | 手放し方・買取を考える | 片付けを進めたい人 |
| デジタル終活 | スマホ・パスワード整理 | ネットをよく使う人 |
| 医療・介護・お金 | 希望を家族に伝える | 家族と話しておきたい人 |
次の章から、ひとつずつ「何をすればいいのか」を見ていきますね。
終活でやること8つを解説
ここからは、やること8つを、順番に見ていきます。
それぞれ、もっと詳しい専用ページも用意しました。
気になるところから、つまみ読みしてもらって大丈夫です。
1. エンディングノートを書く
最初の一歩には、エンディングノートがおすすめです。
決まった書き方はないので、書けるところから、ぽつぽつ埋めていけば大丈夫です。
書いておくと役立つのは、こんな情報です。
- 銀行口座や保険の一覧
- 加入中のサブスクや会員サービス
- もしものときに連絡してほしい人
- 医療・介護・お墓の希望
市販のノートでも、100円ショップのものでも構いません。
親と一緒に書き進めると、途中から昔の思い出話に花が咲くこともあります。それ自体、いい時間になります。
書き方や選び方は、終活の始め方カテゴリでも紹介しています。
2. 持ち物の生前整理・断捨離
生前整理とは、元気なうちに、自分の持ち物を整理しておくことです。
ものが減ると生活が楽になって、家族の負担も軽くなります。
コツは、思い出の品から手をつけないことです。
まずは服や本、食器など、判断しやすいものから始めます。
着物やブランド品、時計など、値打ちがありそうなものは、捨てる前に買取を考えると、納得して手放せます。
生前整理の進め方や買取については、生前整理・買取カテゴリで詳しくまとめています。
3. 実家の片付け・実家じまい
親の家の片付けは、終活のなかでも、なかなか大きなテーマです。
ものが多いうえに、思い出も詰まっているので、一度には片付きません。
帰省のたびに一部屋ずつ、少しずつ進めるのがおすすめです。
私も実家の片付けを、帰るたびに、こつこつ続けています。
押し入れの奥から古いアルバムが出てくると、つい手が止まってしまうんですけどね。
空き家になったあとの活用や処分も、早めに考えておくと、選べる道が広がります。
実家じまいや空き家の進め方は、実家じまい・空き家カテゴリでまとめています。
4. お墓のこと(墓じまい・永代供養)
お墓は、管理する人がいなくなると、とたんに困りやすいテーマです。
「遠くて通えない」「子どもに負担をかけたくない」という悩みが、年々増えています。
そんなときの選択肢が、お墓を片付ける墓じまいや、管理を任せられる永代供養、樹木葬、海洋散骨です。
費用も方法もさまざまなので、家族で話し合って決めるのが大事です。
墓じまいの費用や手順は、墓じまい・お墓カテゴリで詳しく解説しています。
5. 葬儀の希望を決める
どんな葬儀にしたいかを、元気なうちに考えておくと安心です。
最近は、家族だけで送る家族葬や、火葬だけの直葬を選ぶ人も増えてきました。
希望をエンディングノートに書いたり、生前に資料請求や見積もりをしておくと、いざというときに家族が迷いません。
前もって比べておくだけでも、心の準備になります。
葬儀の種類や費用は、葬儀・法要カテゴリでまとめています。
6. 遺品・不用品の整理方針
残されたものをどうするか、方針を決めておくと、家族がぐっと助かります。
全部を家族に任せてしまうと、思った以上の負担になってしまうからです。
自分で少しずつ手放すのが理想ですが、量が多いときは、遺品整理や不用品回収の業者に頼む方法もあります。
なかには悪質な業者もいるので、選び方を知っておくと安心です。
業者の選び方や費用の目安は、遺品整理カテゴリで解説しています。
7. デジタル終活(スマホ・パスワード)
意外と見落としがちなのが、スマホやパソコンの中の整理です。
これを、デジタル終活と呼びます。
スマホのロックが解除できないと、家族は連絡先も写真も取り出せません。
有料のサブスクが解約されないまま、支払いだけが続いてしまうこともあります。
パスワードの残し方や、契約中サービスの一覧づくりを進めておくと安心です。
デジタル終活の具体的なやり方は、終活の始め方カテゴリで紹介しています。
8. 医療・介護の希望/お金・相続は専門家へ
もしものときの医療や介護について、希望を家族に伝えておきましょう。
延命治療をどうするか、介護はどこで受けたいか、といったことです。
元気なうちに話しておくと、家族が判断に迷わずにすみます。
一方で、相続税の計算や遺言書の作成、保険の見直しは、専門的な知識が必要な分野です。
当サイトでは、深くは扱いません。
お金や法律がからむ判断は、弁護士や税理士、司法書士などの専門家に相談してください。
無理に自分だけで進めず、プロの力を借りるのが安心です。
親の終活、どう切り出す?
親の終活で、いちばん難しいのは、じつは「話を切り出すこと」かもしれません。
ある調査では、44.8%の人が「終活の話は切り出しにくい」と答えています。
私自身、お墓の話をしようとして、何度も言葉を飲み込みました。
コツは、あらたまって「終活の話をしよう」と切り出さないことです。
親と終活について話せた人の、50.8%が「日常会話の中で」自然に話した、というデータもあります。
たとえば、こんなきっかけが使いやすいです。
- テレビの終活特集を一緒に見たとき
- 有名人の訃報が話題になったとき
- 自分の生前整理を始めたと報告するとき
- 実家の片付けを手伝いに行ったとき
「親のため」よりも「自分が困らないため」という切り口のほうが、角が立ちません。
「もしものとき、通帳の場所が分からないと、私が困るから」と伝えると、親もすっと受け入れやすくなります。
一度で全部聞き出そうとせず、少しずつ、話す機会を重ねていくのがおすすめです。
終活を無理なく進める5つのコツ
終活は、気負うと続きません。
長く続けるための、5つのコツをお伝えします。
- 全部を一度にやろうとしない
- 簡単なところから手をつける
- できれば家族と一緒に進める
- 情報は定期的に見直す
- お金や法律のことは専門家に頼る
とくに大事なのは、最初の「一度にやろうとしない」です。
終活は、数か月から数年かけて、少しずつ進めるものです。
今日はエンディングノートを1ページ書く。
次の帰省では、実家の一部屋を片付ける。
それくらいのペースで、ちょうどいいと思いますよ。
家族と一緒に進めると、希望も共有できて、作業もはかどります。
書いた内容やお金の情報は、時間がたつと変わるので、年に一度は見直しましょう。
終活のやることに関するよくある質問
終活を始めるときに、よく出てくる疑問をまとめました。
気になるものから、確認してみてください。
終活は何から始めるのがいい?
エンディングノートから始めるのがおすすめです。
特別な費用も知識もいらず、書けるところから埋めるだけで、頭の中が整理できます。
書いているうちに、次に何をすればいいのかも見えてきますよ。
終活は何歳から始めるべき?
決まった年齢はありません。
60代から始める人が多いですが、40代・50代からものの整理を始める人も増えています。
親の終活なら、親が元気なうちがおすすめです。
おひとりさまも終活は必要?
必要です。
むしろ、近くに頼れる家族がいない分、準備しておく意味は大きくなります。
連絡先や医療の希望、財産の情報を残して、信頼できる相談先を決めておくと安心です。
終活にはお金がかかる?
やり方しだいです。
エンディングノートや持ち物の整理なら、ほとんどお金をかけずにできます。
墓じまいや葬儀、業者に頼む片付けは費用がかかるので、先に相場を調べておくと安心です。
まとめ
終活は、残りの時間を安心して過ごすための、前向きな準備です。
決まった順番はないので、自分や親に関係の深いところから、ひとつずつ始めれば大丈夫です。
まずはエンディングノートを1ページ書く。
実家の引き出しを、ひとつ片付ける。
そんな小さな一歩からで十分です。
親の終活は、元気なうちに、日常会話の中から、少しずつ。
この記事のチェックリストを、その入口として使ってもらえたらうれしいです。
気になったテーマは、それぞれの専用ページで詳しく解説しています。
あなたと親御さんに合ったペースを、一緒に見つけていきましょう。

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